【英会話】「独学」で英語のスピーキング力を上達させるための勉強法
読み書きはよくできるけど、実際の会話では上手く英語が出てこない...そんな日本人は多いことだと思います。
が、英会話力は独学で伸ばすことができます。どこまでを独学とするか難しいですが、少なくとも留学したり英会話教室に行かなくても上達することは可能です。
ですが、ズレたやり方で学習を進めてしまうと英会話の上達は見込めません。
「文法や単語はよくわかるけど、実際に話すとなると英語が出てこない」そんな悩みを持っている英語学習者向けに、英会話を上達させるための勉強法について3つの視点から解説していきます。
1.基礎力を磨く(インプット)
インプットなしではアウトプットも成功しません。赤ちゃんですら、大量のインプットを経て英語が話せるようになります。
インプットするべき内容は、主に英単語力・リスニング力・発音です。英会話でうまく話せない人は、これらのいずれかに欠陥がある場合があります。
基礎的な力が十分身についているという方は、インプットを飛ばして直接アウトプットを始めても問題ありません(そういう人の方が多いかも)。
英単語力
不自由なく英会話をこなすために必要な語彙は最低で3000語、多くても5000語あれば十分すぎるレベルです。
一部の検定試験などでは10000語以上の語彙を要求してくる場合もありますが、これらの高度な語彙は知らなくても会話に全然困らないレベル。もちろん単語は知っているに越したことはありませんが、英会話において無理に語彙を増やそうという努力の方向は間違っている可能性があります。
・日本語:10000語
・ドイツ語/ロシア語/韓国語/中国語:5000語
・英語:3000語
・フランス語/タイ語:2000語
・スペイン語/イタリア語/ポルトガル語:1500~1800語
以上が各国の言語のうち、その内容を80%~90%理解するための語彙量です。
日本語はそのために10000語の単語が必要なのに対して、英語の場合はその半分以下の3000語で十分であるとされています。
英会話を上達させるために必要な単語量は決して多くはないということですね。
また、実際の会話では「日本語では○○だけど、英語ではなんていうんだろう...」なんてパターンはよくあります。3000語では細かいことを表すには不十分なんじゃないかと思われることもありますが、ここで役立つのが「言い換え」能力です。
英単語を言い換える力は重要な能力の一つ。言い換えの力さえ磨いてしまえば、先程の最低限の語彙で幅広い内容のことを表現することができます。
あまり注目されることの少ない部分ではありますが、絶対に押さえておきたい力です。
こちらで言い換えの練習方法を紹介しています。
ここまで、英会話に必要な単語量と、少ない語彙で多くのことを表現できるようになるための言い換え」について解説してきましたが、英会話を上達させるための英単語学習において最も大事なのは「使える単語」を覚えることです。
見て分かるだけでは覚えた単語とは言えません。文字として見せられれば意味は分かるけど、「いざ使おうとするとどう使うのか分からない」「そもそもその単語が出てこない」といった単語はたくさんあると思いますが、それでは意味がないんですね。
使える英単語の覚え方はこちらのページで解説していますが、「イメージ化」と「フレーズ」が肝です。一工夫して覚えるだけで、一気に使える英単語になります。
英単語力は、これから解説していくポイントの前提となります。何度も言うように、「使える英単語」がどれだけ身についているかが重要です。
「見ればわかる」人は多くても、「使える」人はそう多くありません。英会話を上達させたい人は、ここから見直していきましょう。
リスニング力
リスニングも、絶対に押さえておきたい基礎的な力です。相手の言っていることが理解できないと会話は進みません。
リスニングは基本的に2つのステップ。それは「相手の英語の音を聴き取る力」と「相手の話している英語を理解する力」です。
前者にはシャドーイング(およびその前のステップ)が、後者には洋書多読がおすすめです。これらはリスニングだけでなく、「話す」という英会話において重要な力を伸ばすことができる勉強法でもあります。
リスニング上達の勉強法は様々な方法がありますが、「英会話上達」という面に絞ってみればこれらが最も効率の良い、かつ効果が期待できるやり方だと思います。
発音
何かと語られることの多い英語の発音ですが、もちろん発音がいいに越したことはありません。ただし、「ネイティブらしい発音」に拘りすぎる必要はありません。相手に間違って伝わらない程度の正しい発音を身につけましょう。
「See」と「She」、「Thank」と「Sank」など大半は文脈でつながるものの、明らかに別の文字を発音しているというのは避けたいところです。
これらの発音は少し意識して話すだけでできるようになるので、そんなに難しい話でもありません。正しい発音を身に着けるためには、「英語耳」を読み込むのが一番です。あちこちで絶賛されている本ですが、それはつまりそれだけ良い本ということです。
発音についての参考書を読むならこれで十分。英語の発音記号について一から図を交えて解説しているので、これを一通りやれば正しい発音は身につくはずです。
また、これと並んで鍛えたいのが英語の「リズム」です。日本語のリズムと英語のリズムは根本的に違うので、日本語を話すような調子で英語を話すのはやめましょう。
英語のリズムを良くするためには、先程も紹介したシャドーイングがおすすめの勉強法。
音源を繰り返しリピートしていくうちに、英語のリズムというものが掴めてきます。
2.応用力を磨く(アウトプット中心)
インプットによって基礎的な力を身に付けた後は、どんどんアウトプットしていきます。磨くべき力は、「英文をつくる力」と「それを実際に話す力」です。
「読み書きはバッチリだけどいざ話そうとなると英語が出てこない」という方は、アウトプットにさらに力を入れてみてください。
英文構成力
実際の英会話では、0の状態から自力で英文を作ります。並び替えでも、穴埋めでもありません。
先程は使える英単語の覚え方について紹介しましたが、ここで必要になってくるのが英文構成の基本となる英文法です。
とはいったものの、英文法を個別に勉強する必要は特にありません。既に文法能力は身についているので、やるべきなのは「今まで覚えてきた英文法を使えるものにすること」です。
英会話において、文法も単語と同じく使えなければ何の意味もありません。使える文法を身に着けるとともに、英文校正の力を強化するための勉強法としては「瞬間英作文トレーニング」がおすすめです。
上の本を用いて、日本語の短い文章を即座に英語に訳す練習をしていきます。
英作文自体も英文構成の力をつけたり文法を強化したりといった面で効果的な勉強法なのですが、どうしてもテンポが悪くなってしまいがちです。
実際の会話は勢いでどんどん進んでいくので、頭の中で英文を作る能力も同じくらい早くしないとついていけません。
そ瞬間英作文トレーニングは、何と言っても「瞬間」。実際の会話のスピードの中でも正しい英文を作ることができる能力を伸ばすことができます。
実際に話す力
実際に話す力を身に着けるための近道は、やはりどんどん実践を積むことです。具体的には英語を使って人と会話をすること。
スカイプなどの通話サービスを利用したオンラインの英会話なら、格安でワンツーマンのレッスンを受けることができます。おすすめなのは、DMM英会話。1年以上使ってきて、効果を明確に感じられています。レッスンの無料体験も提供しており、こちらから登録可能。DMMアカウントを作成して登録することもできますし、GoogleやTwitterのアカウントから登録することも可能です。自動で有料会員に切り替わる、なんてことはないので安心してレッスンを受けられます。
まだ人と英語で会話することに抵抗がある人は(本当ならどんどん話した方がいいですが)、はじめの一歩として身の回りのことを英語で表す習慣を作ってみましょう。
具体的には、「英語で独り言を言う」という作業です。
家の中や周りに誰もいないところでは声を出して、人がいるとこでは心の中で、なんでも思ったことを英語にしてみましょう。
難しく考えず、ふと思ったことを英語で表現する癖をつけて練習を続けていけば、実際の会話でも英語がどんどん口から出てくるようになるはずです。
絶対に抑えておきたい英会話上達のコツ
Point...単語・文章はどんどん口に出す
覚える単語やその例文、日本語の英訳などは口に出して学習していきましょう。
声の出しずらいところで勉強する場合でも、声は出さずに唇を少し動かすだけでもかなり変わってきます。
普段から英語で口を動かすことが大切です。
Point...間違っていてもどんどん話す
日本人にありがちなのが、「文法が間違っているかもしれないから話さない」「単語の使い方があっているか分からないから話さない」というもの。
もちろん正しい文法と単語を使った方が良いのは当然ですが、だからといって口を開こうとしないのは最悪。
恥は捨ててどんどん使っていきましょう。
Point..アウトプットとインプットをバランスよく
英会話を上達させるためにはアウトプットが一番だ!単語や文法は必要ない!という方がたまにいますが、これは違うと思っています。
インプットだけでも、アウトプットだけでも英会話の力は伸ばせません。もちろん文法や単語ばかりを詰め込んで実際に使う練習をしないのはインプットばかりになってしまいますし、実践はたくさんこなすけどそれで終わりになってしまうのはアウトプットばかりになってしまいます。
ですが、日本人の今の英語学習法だとアウトプットの量が極端に少なすぎます。多少はアウトプット多めでやるのが丁度いいのかも(人によりますが)。