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【IELTS対策】おすすめのIELTS用英単語の覚え方

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IELTSで高得点を狙うにあたって欠かせないのが語彙を増やすことです。実際、IELTSに登場する英単語や英検1級やTOEFLと比べてレベル自体は高くないので、そこまで恐れる必要はありません。ただし試験の性質上どうしてもアカデミックな単語が多くなってくる点、またライティングやスピーキング対策として実際に自然な形で単語を運用する能力が求められる点がポイントになってきます。今回は、IELTS対策として英単語を覚えるステップを3つに分けて紹介していきます。

1 単語帳を買って覚える

一番大変なのは、このステップです。単語帳という言葉を聞くだけで気持ちが悪くなるような方も中に入ると思いますが、単語帳を使うのはこの最初のステップだけです。そもそも書店で売っているような単語帳は、ほとんどが英語と日本語の対訳です。ある程度のスコアまでは英語と日本語を対応させる、またはある程度日本語に頼りつつ英単語を身に着けていく従来の勉強法で何とかなります。ただ、リーディング以外でも、特にスピーキングやライティングで安定して高得点を取りたい場合は、和訳付きの単語帳で覚えていくのには限界が出てきます。よって、英単語帳の役割はリーディングの問題を解いていくうえでの最低限のリソースづくりです。

単語帳を使ったボキャビルの目的:IELTSの過去問を解いていく前に最低限の語彙力を身に着けること

こちらの記事でも複数の単語帳について紹介していますが、一番おすすめなのは旺文社のIELTS単語3500です。

実践IELTS英単語3500(音声DL付)

実践IELTS英単語3500(音声DL付)

 

 

基本語(1000語)と重要語レベル1、2、3、4、5(それぞれ500語*5)の合計3500語という構成。基本語1000語はそこまで難しくはないと思います。マスターしておきたいのは重要語レベル1、2、3。できれば4も。5は最初の段階では手を付けなくても構いません。

単語の覚え方のコツ

IELTSに限った話ではありませんが、単語の覚え方にはコツがあります。

・日本語をあまり登場させない

・文脈で覚える(注意点あり)

・小さく区切って何回も周回する

個人的に一番大切だと思っているのが最初のポイント。先ほども触れましたが、日本語に頼った単語学習には限界があります。今のうちは楽でもさらに英単語を学びたければ、自然と英語ベースの英単語学習に切り替える必要があります。そのために、なるべく日本語訳を覚えるのをやめ、英英辞典やイメージから連想できるようにしておく必要があります。

といっても、わざわざ英英辞典を買う必要はありません。一番簡単なのは、Googleで「任意の英単語 meaning」と調べてみることです。

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英語での意味はもちろん、使われ方(といっても単語帳に載っているものほど長くなく簡潔)や類義語、発音まで丁寧に教えてくれます。ただし、すべての英単語でこのやり方が最適なわけではありません。例えば"fig"という単語。先ほどの単語帳にも出てきますが、「イチジク」という意味です。これを同じ方法で調べてみると、

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と、こんな感じで果物だということは分かっても、何となくわかりずらいでしょう。こんな時は単純に画像を調べてみましょう。そうすると一瞬でイメージできます。

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文脈で覚えるのも大切です。が、例文そのものが大切なわけではありません。その単語が、もしも動詞であればどのような目的語をとるのか、名詞であればどのように修飾されるのか、形容詞であればどのような名詞を修飾するのかが大切です。

先ほどの例の「organisation」でいえば、一般的な例文はあくまで文となっていることが多いので、

A research organisation started to investigate ~

といった調子でしっかりとした文で、organisationの部分が主語として使われているかもしれません。ただし実際に大切なのは「A research organisation」の部分。この3語だけで、organisationという単語がどのような使われ方がされるのかがイメージできます。先ほど紹介した単語帳には、丁寧にしっかりとした例文が基本語以外のすべての単語についてきます。が、その例文一つ一つを最初から最後まで見ていくのは大変です。なので、覚えたい単語の前後だけピックアップするようにしてください(その点、先ほどのようにGoogleの英英辞典を使うと簡潔に使い方を教えてくれるので便利)。

最後に、大量の英単語を頭に入れるのに大切なのは、何回も何回も周回することです。よく語り継がれる失敗例は、英語の辞書をAからZまで全部順番に暗記したつもりでいたけど、いざ最後に最初のページを見ていたらほとんど忘れてしまっていた、というもの。大切なのは繰り返しの数だ、ということがよくわかります。

おすすめは100個程度に単語をわけて、何周も何周もすること。あらかじめ単語をザーッとみて、時間短縮のために既に知っている単語はチェックします。ここから単語学習スタート。一周目を終わらせた段階で覚えたと思った単語はチェックをして、次回からは飛ばすようにします。これを何回も何回も繰り返します。(たまにチェックした単語も含めて復習するのも効果的です)。

なお、この段階では「見ればわかる」状態で構いません。ただし「見て」から「分かる」までの時間を限りなくゼロに近づけることと、「分かる」というのが日本語ではないことが大切。「見ればわかる」状態でいいなら文脈で覚える必要はないと思うかもしれませんが、それは間違い。先ほどの「A research organisation」のように、一つでもシンプルな単語の使い方の例があるだけで、イメージのしやすさが格段と変わります。

ここまでが、過去問を解く前の段階での英単語の覚え方です。ここからはIELTSの過去問や練習問題を解いていくことになりますが、その過程でも多くの英単語を吸収していくことができます。

2 過去問を解きつつ覚える(リーディング)

こちらはどちらかというとリーディングの勉強法になってしまうので簡単に説明しますが、英単語をある程度身に着けたら次にやるべきなのは、当然過去問を解いていくことです。過去問を解いていく過程で、すでに覚えた単語が出てくることもあれば、まだ知らない単語が出てくることもあると思います。

すでに覚えた単語が出てきたら、それはもちろんラッキーです。解きなおしをする過程で、何回も何回も文章を読むことになると思うので、自然と単語の使い方や意味も頭に入ってきます。

まだ覚えていない単語が出てきた場合は、それらをチェックして、単語帳の単語とは別にリストを作っていくのがおすすめです。手書きでもよいですが、楽をしたいのであればおすすめなのはGoogle SpredsheetやExelです。

このように、左から英単語、品詞、意味(英語が望ましいが場合によっては日本語でもOK)、使われ方(長い例文ではなく、簡潔に)を書いていきます。一例ですが、こんな感じ。

crave verb feel a powerful disire for sth they craved a cheaper blue
resin noun 樹脂 synthetic resin

craveは「欲しい!!」といった感じの意味ですが、これは調べた英語の意味をそのままコピペしています(ただしコピペはおすすめしません。自分の言葉で英語を使って書く方が記憶に残ります)。resinは樹脂という意味ですが、日本語でも樹脂が何なのかイマイチよくわかっていないので、そのまま日本語で書きました。いつでも暇なときに眺め、覚えたものには先ほどと同様チェックをし、何回も何回も周回してみてください。文章を読みながら覚えるのでより印象に残りやすく、記憶の質もよくなるはず。ただし、一回のリーディングを通して新たに覚えられるのはせいぜい10単語くらいなのでスピードはそこまで速くありません。

3 過去問を解きつつ覚える(ライティング)

ここまでで、大抵の単語は意味がスッと分かるような状態になってきたと思います。ただし、このままではライティングにまだまだ対応できません。

ライティングの勉強をしていく中で、やっていくことになるのがModel Answerの真似です。Model Answerの解答はどれも高尚な書き方をしているように見えて、あくまで「答案」ですので、リーディングの文章ほどの難しい英単語を使っているわけではありません。なので実際にModel Answerを読んでみて、全く知らない英単語ばかりとうことはないと思います。ただし、自分ではなかなか思いつかないような表現があることは多いかもしれません。

例えば

Enhance their job opportunities

という表現が登場したとします。ここで使われている単語はどれも簡単な単語で、見れば意味は取れると思います。ただ、「就職に有利になる」って英語でどういうのかをかが得たときに、この「Enhance their job opportunities」という表現をスッと思い浮かべられるようにするためには少し訓練が必要です。

おすすめなのは、「これいいな」「これは使えそうだな」という表現があったら、適宜メモしておき、次のライティングの練習の時に使えるようにしておくこと。これによって単語のレベルが上がるというわけではありまえんが、ライティングはもちろん、スピーキングでも言いたいことがいえるようになると思います。

まとめ

3つのステップは以上です。最初の段階(過去問を解く前の段階)では伝統的な単語帳を用いて英単語を覚えていきます。第二段階での文章を読んでいく過程で出てきた単語を覚えていくプロセスと比較して気づいた方もいるかもしれませんが、単語帳を利用したボキャビルは言ってしまえばかなり乱暴な方法です。時間はかかりますが、言語を学ぶうえで自然なのは間違いなく文章を読みつつ語彙を増やしていく勉強法でしょう。なのでIELTSの最低限の英単語はさっさと反復学習で覚えてしまい、なるべく早くから過去問や練習問題に取り組んでいくのがおすすめです。