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【IELTS CDI】リーディングやリスニングでメモは取れる?コンピュータベースのペーパーベースとの違いまとめ【受けてみた感想】

 

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IELTS CDIは、コンピュータベースのIELTS。2019頃から始まっています。普通のIELTSは鉛筆と消しゴムで紙に書き込む形の、いわゆるペーパーベースの試験ですが、コンピュータ版のIELTSでは、基本的にはパソコン上ですべてが完結します。

今回はIELTS CDIで、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4つの種類のテストと、また全体の流れにおいて、ペーパーテストと異なる点を自分の実体験から紹介していきます。

全体の流れ

日程によって試験の流れは変わると思いますが、僕が実際に受けた際はこのような流れでした(飯田橋British Council)。

午前

・スピーキング(20分程度)

休憩(いったん解散)

午後

・リスニング(30分)

・リーディング(60分)

・ライティング(60分)

CDIを受けている人数自体がまだあまり多くないので、ペーパーベースの試験のように何十人も同じ会場に集まって、一緒に荷物をしまって、といったような作業はありません。

スピーキングは個人個人で時間も分かれているので、ほぼ一対一の受付のような感じ。午後のリスニング・リーディング・ライティングもかなり少人数です。

受付~試験まで

試験は一度始まってしまえば指示に従うだけですから、受付あたりの流れを少し細かく紹介していきます。

1.受付エリアで呼ばれるのを待つ

2.パスポート以外の荷物を預ける

3.登録作業(指紋登録、結果の郵送先を記入、など)

4.手荷物検査

5.試験の部屋へ

スピーキング・リスニング・リーディング・ライティング共通で、基本的には飢えのような流れです。受付エリアで待っていると名前を呼ばれるので、ロッカーのある部屋に行き、パスポート以外の荷物を預けます。その後はパスポートを以って事務的な登録作業を済ませます。本人確認、指紋登録、結果の郵送先の記入などが含まれます。登録作業を終え、手荷物検査を済ませたら、試験の部屋に向かい、試験開始です。

リーディング

リーディングは、「コンピュータベースの方が解きやすい!」とは少なくともおもいませんでした。コンピュータベースのメリットも多いのですが、そこまで解きやすさに影響したか、というと微妙なレベルです。ただ、コンピュータベースだからといって、解きずらい、わかりずらい、などと思ったことはありません。IELTSが公式の動画をYoutube上で公開しているので、そちらも参考にしてください。。

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問題と文章が同時に見れる

ペーパーベースの場合は、文章を読んで、その次のページに問題がある、という形式なので、問題を読んで、文章に戻って、というのを繰り返す必要が。ただし、コンピュータベースでは、画面の左に文章が、右に問題、といった形になっています(動画にある通り)。なので、問題と文章を常に同時に確認することができます。

コピペ可能

リーディングでは、たまに文中からの言葉を直接抜き出せ、というような問題がでてきます。ショートカットキー(Ctrl+C/Ctrl+V)を使ってコピペをすることが可能なので、スペルミスなどの心配をする必要はコンピュータベースの場合はなくなります。

目はかなり疲れる

ただし、60分間ぶっ通しで英語の長文3題をコンピュータ上で読み続けることになるので、かなり目は疲れます。

様々な機能がある

重要な個所に線を引いたり、メモを残したりする機能があります。これは、紙で文章に線を引けたり、文章に書き込んでメモ出来たりするのをできる限り再現しようとしたものだと思われます。僕はもともと線を引いたり、メモを書いたりはあまり得意ではないのであまり使いませんでしたが、普段から文章に書き込みをする人は役立つかもしれません。

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メモは取れる

メモは、実は自由に取れます。パソコンにログインする際に、ユーザー番号やパスワードの書かれた用紙を渡されるのですが、その用紙の余白の部分は自由に使っていいことになっています。

リスニング

リスニングについては、実際に受けるまではペーパーベースの方がやりやすい、と聞いていたので少し心配でしたが、実際にはそんなことはありませんでした。

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ヘッドホンで聞ける

ペーパーベースの場合は、会場にあるスピーカーで音声を聞くことになります。雑音も入りますし、何より問題になるのはスペルを書き取る問題のときです。該当箇所が読まれたときに受験生の鉛筆が一斉に動き出すので少し焦ってしまいますし、あまり落ち着いて受けることができません。

ただ、コンピュータベースの場合は一人一台のヘッドホンが与えられます。雑音が入る心配もなければ、周りの人の出す音も気になりません。音量も自由に調節可能です。

10分間の書き写しタイムがない

コンピュータベースの場合、一つデメリットがあるのは確かです。とういうのも、ペーパーベースの場合はリスニングテストの最後に答えをまとめて書き写す時間があるのですが、コンピュータベースだとその時間がありません。普段は最後にまとめて書き写していた方は、リアルタイムで答えを入力していく方法に慣れる必要があります。一応、最後に2分間の見直し時間がありますが、2分と10分では大きな違いです。その代わりといっては何ですが、問題ごとの感覚は大きくなっています(毎回答えを確認する時間がある)。なので、実際に余裕がないかと言われたら気になるほどではありませんでした。

メモは取れる

一番心配されがちなのはメモを取れるかどうか、ですが、その点については全く心配いりません。リーディングと同様、ログイン情報の書かれた紙が試験前に配られ、その紙の余白を自由にメモ用紙として使うことができます。

ライティング

一番コンピュータベースとペーパーベースの違いが大きいと感じたのは、ライティングです。リスニングの場合は若干コンピュータベースがやりにくいと感じましたが、ライティングは圧倒的にコンピュータベースの方がやりやすいです。理由は3つ。

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タイピングできる(手書きより速い)

まず第一に、ある程度タイピングの早い人であれば、間違いなく手で書きこむよりも速く文章を打てます。これはかなりの時短につながります。

文章の修正(削除・コピペ)も簡単

また、文章の修正も簡単です。ペーパーベースであれば、例えば文章の一部を削除したいときには消しゴムを使って消す必要があったりしますが、コンピュータベースであればDelete一発です。紙を汚すかもしれない、などと悩む心配もありません。また、文章の位置を入れ替えたい場合など、ペーパーエースだと簡単にコピー&ペースト、というわけにはいきませんが、コンピュータベースであればショートカットキー(Ctrl+C/Ctrl+V)で簡単です。

文字数カウント機能付き

ある程度の文字数を書くことに慣れている人は問題ないかもしれませんが、手書きの場合は自分が何文字書いたのかをいちいちチェックして確認しなければいけないことがあります。コンピュータベースの場合は、文字を打つたびに自動で文字数を確認してくれるので、その手間が省けます。

スピーキング

スピーキングに限っては、コンピュータベースとペーパーベースでの違いは全くありません。

パート1:日常会話(以下は例)

・What is your full name?

・What do you do in your freetime?

・Do you think it is important to have confidence in yourself?

パート2:1~2分のスピーチ

・Describe a place you want to visit in the future

パート3:ディスカッション

・What are some important factors to consider when choosing a travel destination?

どっちがおすすめ?

実際に受けてみて持った感想をまとめると、以下のような感じです。

・リーディング:特段解きやすいということはない

・リスニング:解きやすい(ヘッドホンが便利)

・ライティング:かなり楽になる(スコアに差が出てくるレベル)

・スピーキング:差はなし

ライティングは明らかにコンピュータベースの方が有利です。それに対してリスニングとリーディングは論争になりそう。普段から問題にメモを書き込んでいる方は少し慣れないかもしれませんが、そうでなければCDIのメリットも大きいです(特にリスニングのヘッドホンや、リーディングで文章と問題が同時に見れる機能)。

それ以外は、ある程度パソコンでの作業に慣れている人(タイピングがある程度速い人、長時間画面を見続けることが苦でない人)は、CDIを選ぶのがおすすめです。逆にタイピングに慣れていなかったりすると、CDIのメリットがデメリットになってしまうので、ペーパーベースを選ぶのが無難。

ただし、今回挙げた実際に問題を解くうえでのメリット以外にも、他にもいくつかCDIにしかない利点があります。

たとえば、CDIの場合は、結果の判明が試験日から3~5日とペーパーベースの試験に比べてかなり早いです。また、まだまだ受験人数が少ないので、予約を取るのも比較的簡単ですし、スピーキングの日時を指定できたりもします。

ただし、注意点として、現段階ではCDIは全国どこでも受験が可能なわけではありません(今の段階では東京のみ)。なので、自分の最寄りの会場がCDIに対応しているかはチェックが必要です。