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【英語学習】洋書多読とは?やり方からその効果まで徹底解説

 

洋書多読とは

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洋書多読とは、その名前の通り「洋書を多く読む」こと(長いのでここからは「多読」と略します)。

洋書に使われているのは、実際に使われる英語。こういった良質な英文を大量にインプットすることが多読の大きな目的のひとつです。

明治の文豪であり英語教師でもあった夏目漱石もイチオシの勉強法です。

注意点として、全く英語ができない状態からやる多読はおすすめできません。多読はたくさんの精読の上に成り立ちます。基礎を鍛えてからでないと、得られる効果も得られません。

多読のやり方

⑴洋書を買う or 借りる

読むための本がなければ多読は始まらないので、まずは洋書を買う or 借りることから始まります。英文を読むだけなら英語版Wikipediaやニュースサイトで事足りますが、ここではやはり実際の洋書を読んできましょう。

書店に行ってもあまり取り扱っていないことが多いので、買うとなればAmazonなどのオンラインサービスに頼ることになると思いますが、どうしても費用が大きくなってしまいます。

ここでおすすめなのが、図書館や読み放題サービス(Kindle Unlimited)の利用です。普通に買うよりも圧倒的に安く済ませられ、気軽に読めるようになるのでおすすめです。

また、肝心の多読の本の選び方についてはこちらの記事で解説しています。最初のうちは簡単なものから、段階を経てレベルを上げていきましょう。ネイティブの子供が読むような本でも、ノンネイティブにとってはかなり難しい内容だったりもします。舐めてかかると危険。

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大切なのは自分のレベルにあったものを選ぶこと。自分のレベルに対して高すぎるものを買ってしまうと挫折につながりますし、低すぎるものを買っても良い効果はあまり得られません。

⑵読む

早速洋書を読んでいくわけですが、注意点がいくつかあります。これらの注意点を意識しないと、多読によって得られる効果は半減してしまいます。

注意したいポイント1:スピード重視

あくまでもスピード重視で読み進めていきます。スラスラとつっかえずに読んでいくことが理想です。

少し少し立ち止まりながらゆっくり読んでいくのは中途半端で意味がありません。そうするぐらいなら精読をやった方がよいでしょう。

英文の内容を理解する際にも、細かいことを気にしてはいけません。文章がどのようなことを言っているかを大まかに理解できればそれで十分。どんどん次へとページを進めていくことが重要です。

注意したいポイント2:日本語に訳さない

多読において日本語に訳して読むのはNG。これでは多読の効果が半減してしまいます。出てくる英文は頭の中でイメージに起こして進めていきます。

わざわざ訳すのは手間がかかるので結果的に読んでいくテンポが悪くなってしまいますし、思考に日本語が入ってきてしまうのは何よりも避けたいです。

注意したいポイント3:辞書は使わない

スピード重視という観点からも、辞書を使わずに読み進めていくのが鉄則です。もし分からない単語があったとしても、大抵の場合は前後の文章などから類推していくことができます。類推できないような場合でも、忘れて進んできましょう。

辞書を使ってしまうと、多読のスピードが遅くなるうえに「前後から予測する力」をトレーニングすることができなくなってしまいます。

また、文章中にあるのは分からない単語ばかりで全然読み進めていけない!という場合は本のレベルがあっていない可能性が高いです。

そのまま続けてもテンポよく読み進められないと思うので、早いところ別の本を用意しましょう。

⑶記録をつける(必須ではない)

これは必須ではありませんが、読み終わった後は記録をつけていくのがおすすめです。飽き防止になりますし、自分のモチベーションを保つことができます。

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多読の記録では、毎回の語数を数えて自分自身で目標の語数などを定めると効果的です。洋書の語数は、1ページあたりの語数を数えてページ数の数を掛ければ簡単に求まります(多読学習用に作られた洋書の場合は語数が書いてあることが多いです)。

多読の大きな目標の一つは、100万語読破といわれています(SSS英語学習法/多読+シャドウイング)。どのくらい継続すれば100万語読めるかを考え、1ヶ月ごとの目標語数を定めるのが良いと思います。

もちろん100万語達成で多読が終わりではなく、次は200万語、300万語といった感じでどんどん新たな目標を立てていきましょう。

また、記録をつける場合は「多読王国」や「英語多読ラボ」といったサイトが便利。アナログの場合は専用の多読記録ノートを買いましょう。

多読の効果

⑴英語のまま訳さずに英語を理解する力をつける(英語脳)

日本語を介さずに英語からそのままイメージして理解する力(いわゆる英語脳)が出来上がってきます。

最初のうちは難しいかもしれませんが、慣れてくると日本語を入れないのが普通になってくると思います。

スピード重視で読み進めていくにあたって、いちいち日本語が出てくるのは邪魔。日本語を排除する方が、効率も良くなります。

⑵英文がスラスラ読めるようになる(速読力)

大量の英文を読んでいくことによって英語の文章に慣れ、結果的に英文をより速く読んで理解できる能力が備わります。

多読は何度も言うように、スピード重視の勉強法。途中で突っかからずに英文がスラスラ読めるようになることをまずは目指してみましょう。

速読力をつけることは、リスニング力の強化にもつながります。目から入るか、耳から入るかという違いはあれど英語を処理していることに変わりはありません。より速いスピードで英文を理解できるようになれば、リスニングも同じように理解できるようになっているはずです。

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⑶英文のストックが増える(英文構成力)

大量のインプットにより、自分の頭の中に沢山の英文が蓄積されていきます。それだけ英語の表現のストックを持っているわけなので、それらを組み合わせて英文を作ったり、部分部分を入れ替えて表現する力が備わります。

もちろん多読だけで英会話や英作文ができるようになるわけではありませんが、上達においては欠かすことのできない部分です。

最後に

紹介してきた通り、洋書多読は非常に効果的な学習法です。アウトプットの重要性を叫ばれる中真逆を行くようなやり方ではありますが、多読による大量のインプットの力は凄まじいものがあります。

少しとっつきずらい勉強法だと思われることもありますが、今回紹介してきたような工夫をしていけば案外簡単に手を出すことができます。

ぜひ多読に取り組んでいってみてください。