【IELTS対策】IELTSリーディングはなぜ難しいのか?高難易度の理由と克服するための勉強法を徹底解説
IELTSの難関は「ライティング」であるというのはよく言われがちなことですが、かといってリーディングやスピーキングが簡単かというと決してそんなことはありません。
IELTSのリーディングは求められる単語がべらぼうに多いだとか、とてつもない長さの文章を読ませる、だとかいうことはありませんが、いざ高得点を狙おうとなると意外にも点数の取りづらい科目です。
今回はIELTSのリーディングがなぜ難しいのか、その理由とそれを克服するための勉強法を紹介していきます(Academicベースで解説していきますが、基本的な勉強の進め方については共通です)。
なぜIELTSリーディングは難しい?
設問が曖昧
IELTSのリーディングで点数がとりずらい大きな要因の一つはやはりこれでしょう。ある程度語彙力や読解を練習していればリーディングは兵器にて7割8割がたは取れるようになります。
勉強法についてはこちらでも紹介しています。
ですが、9割以上を安定して取ろうということを考えると、それはもう語彙力の問題ではありません。どちらかというと国語力の問題。というのも、IELTSのリーディングでは次のような問題がよく出てきます。
・次の説明は〇か×かまたは判定不能か
・この段落では何について説明されているか(選択問題)
もちろん穴埋めでスペルが問われる問題も存在し、そういった問題も壁のひとつではありますが、実際のところ大した問題はありません。
ただ、これらのようなあいまいな問題が多いのです。特に難しいのが判定不能(本文の内容だけでは判断できない)を選ぶ場合。これが×なのか、それとも判定不能なのかの見極めは非常に難しく、問題をこなして慣れていくしかありません。
文字数に対して時間が少ない
IELTSのリーディングはだいたい800字から900字のパッセージが3つ、設問は合わせて40問の試験を60分で解くといういった感じの内容。
いわゆる長文読解ではなく、極端に英文が長いといったこともありません。ですが、問題数が多く、しかも60分と試験時間も短め。
単純に60分を3で割ると20ですから、一つのパッセージを解くのにかけられる時間は20分未満ということになります。
20分という時間を耳にして多いと感じるか少ないと感じるかはひとそれぞれではありますが、やはり実際に過去問に取り組んでみると「足りない」と思う人が多いはず。
単語が難しい
TOEFLなどと比較するとIELTSのリーディングの語彙が特別難しい、といったことはありません。しかし、リーディングのパッセージに採用される文章はやや高級な語彙(専門書とまではいかないが、それに近いもの)が使われていることが多め。
IELTSに登場する英単語は英検やTOEICとは大きく傾向が異なるので、単語を覚えていく際には注意が必要です。
難易度を克服するための勉強法
時間配分を考える
最もすぐに効果が出やすいと思うのが、やはり「時間配分」について。うまく時間の配分を行い、一つの設問にかけられる時間を増やすことができれば、必然的に正答率も高くなります。
時間配分の細かい話は省いて、それらを意識した場合の具体的な勉強法は何度も何度も文章を読んで、読み終わるまでのスピードを上げていくことにつきます。ただしただ速読すればよいのではなく、いくつか抑えておきたいポイントがあります。
・最初から速読はしない(文章の単語や文法構造を確認してから)
・何度も読みまくり、最終的に3分で読み終わることを目指す
・余裕があれば音読も取り入れる
まず、最初から速読を取り入れてしまうのでは得られるはずの効果も得られません。1つのパッセージを解き終わり、文法と単語をチェックして、そして速読を始めるというのが理想です。
目標タイムとしては3分前後を想定するのがよいと思います。といっても、最初から3分で読み終えるというのはほぼ不可能な話。毎回タイムを計って、最終的に満足いくタイムになるまで何度も読んでいくのがおすすめです。
余裕があればで構いませんが、音読を取り入れるのも一つの手です。時間がかかってしまうので効率はそんなによくありませんが、文法尾単語も声に出した方がよく覚えるのは確かですし、スピーキングに向けて口を英語に慣らしていく練習にもなります。
設問パターンを身に着ける
時間の短さを除けば、IELTSのリーディング問題そのものの難易度はそこまで高くはありません。しかしながら、高得点を取りずらくしている要因が一つあり、それは先ほども紹介したような「設問のあいまいさ」。具体的には正誤判定問題で、すなわちTRUE/FALSE/NOT GIVEN の見分け方です。
TRUEの見分け方は極めて簡単。本文中に質問文と一致する内容があればそれはTURE、もしなければTRUEではありません。FALSEかNOT GIVENの判定に続きます。
大変なのが、FALSEとNOT GIVENの見分け方。今回は、本文の内容と質問文の内容について以下のような基準での考え方を紹介します。
・本文の内容が質問文と矛盾する→FALSE
・本文の内容が質問文と一致しない→NOT GIVEN
本文中に「書いてあるか」「書いていないか」を基準にすると話がややこしくなります。「矛盾するか」「矛盾しないか」を基準にするのがわかりやすいやり方。
というのも、質問文の内容は本文に書いていないからNOT GIVENと思いきや、よく考えてみると記述はなくても本文の内容と矛盾しているからFALSEだ、といったことがよくあるからです。
この基準で、何回も何回も過去問をこなしていくのが最良の勉強法だと思います。
最後に
今回は、IELTSのリーディングの難しさと、それを踏まえた対策法について主に2つ紹介してきました。
リーディングに限らず、IELTSを受験するうえでチェックしておきたいおすすめの教材についてはこちらの記事でまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。