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シャドーイングは「録音」してやるとさらに効果的な理由

話す, 話, マイク, ブリキ缶, することができます, 錫, 口, 言う, 通信, 文字列, 大声で叫ぶ

おすすめの学習法「シャドーイング

シャドーイングは、お手本の英語音源を流しつつ、それに少し遅れて英語をリピートしていく勉強法。詳しいやり方や効果はこちらで紹介しています。

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聞きながら話す、ということでかなりの集中力を要します。難易度も高く、基礎的な力が身についていない状態で挑戦しても挫折しやすい部分もあります。まだ難しいかなと思う人はオーバーラッピングや音読といったシャドーイングの前段階の勉強をしていくのがおすすめ。

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スピーキング、リスニング、発音など様々な効果を持つシャドーイングですが、「録音」という一手間をかけることによってさらに効果的に学習を進めていくことができます

シャドーイングしている自分の音声を録音する、というのは最初のうちは少し恥ずかしいかもしれませんが、ただ何もしないで勉強していくよりも何倍も効果的になります。

録音の効果①:自分の英語の「癖」を知ることができる

自分の音声の録音を後になって見直してみることで、自分の話す英語の癖であったり発音できていない部分を改めて確認することができます。特に「自分の思っている以上に声が小さい」というのはありがちな話です。

シャドーイングでは、聞くという行為と話すという行為をほぼ同時に行っていきます。先程も言ったように、これにはかなりの集中力を必要とします。

なので、録音なしで普通に学習を進めてしまうと「自分はどのような英語を話しているのか」「うまくシャドーイングができているのか」なんてことは案外分かりずらいですし、そんなことを気にしたら音源についていけなくなってしまいます。

シャドーイングに限らず、自分の英語というのは確認しずらいものでもあります。しっかりと録音した音声を聞きなおして、自分の弱点さえ理解することができれば上達も早いでしょう。

録音の効果②:良い意味での緊張感を保てる

話題が変わりますが、シュリーマンによる語学学習法というものをご存知でしょうか。短期間で15ヶ国語以上を習得したというシュリーマンは、数々の効果的な語学学習法を残しています。

彼の学習法の中に、「学ぶ外国語を誰かに聞かせながら音読する」というものがあります。さらに言うと、聞かせる人はネイティブでなくても良いということ。その理由としては、人に聞かせることで自身の緊張感を高める狙いがあるからだそうです。

シャドーイングの録音も、狙いとしてはこれと同じ。シャドーイングしている自分の音声を録音することで、「録音している」というある程度の緊張感を持って学習に取り組むことができます。緊張のし過ぎは良くないですが、適度な緊張は効果的です。

いつもダラダラと適当に取り組みがちな人は、録音していると意識するだけでも集中してシャドーイングができると思います。

録音の効果③:上達の過程が分かる

録音することによってすぐに現れる効果ではありませんが、録音した音源を比較してみることで自分の上達の過程を知ることができます。

試験対策の一環としてシャドーイングに取り組む場合は目標もはっきりしていて飽きることもないでしょうが、特に試験などを受けるつもりがない場合は具体的な目標がないために、モチベーションの維持が難しいことも多いです。

録音データを聞いて「前よりも発音が上手くなった」「しっかりとついていけるようになった」などといったことを客観的にみられるので、継続のモチベーションも維持しやすいと思います。

最後に

録音するのに特別な機器は必要ありません。スマホにデフォルトで入っているボイスメモのアプリを使うだけです。

ちなみに、「録音」はシャドーイングに限らず、英語の文章を音読するときや、スピーキングの練習をするときにもおすすめです。最初は自分の英語を聞くのが恥ずかしいかもしれませんが、回数を重ねれば次第に慣れてくるので、ぜひ自分の勉強法に取り入れてみてください。

 

 

普通話(北京語)と広東語の共通点と相違点

広東語は中国語の方言の一つですが、いわゆる標準語と関西弁どころの違いではありません。津軽弁と沖縄方言以上の差は確実に存在しています。

両者には大きな隔たりがありますが、その一方で言語としては同じです。ここでは、普通話(北京語)と広東語の共通点と相違点についてまとめていきます。

両者を比べる前に、それぞれの言語について簡単に紹介しておきます。

普通話は、その文字通り「中国国内で遍く使われている共通語」です。普通話=北京語とされることも多いですが、実は少し違います。北京語は中国語の方言の一つで、北京周辺で使われているものを指します。それに対して普通話は、北京語を基につくりだされた中国全土の共通語です。普通話=北京語という考え方が全く間違えであるとは言いませんが、定義は少し異なっていることを知っておきましょう。普通話は言わずもがな中国本土だけでなく台湾でも使われています(台湾では普通話ではなく「國語(国語)」と呼ばれています)。

広東語は、広東省周辺で話されている中国語の方言の一つです。特に香港やマカオの実質的な公用語となっていることは広く知られていますが、東南アジアや北米・オセアニアの中国系移民も広東語を母語とする割合が多いとされています。そのこともあってか、広東語話者はそれ単体で1億人を超えていたりします。

語彙と文法

後で紹介する発音の話を除いて漢字で表記すれば、語彙は多くが共通していますが、違いもあります。

吃→食

そう、広東語は古くからの中国語の特徴を色濃く残している言語なので、普通話では日常会話で使われないような表現が使われる場合が多くあります。古くからの中国語に似ているということは当然日本語の表現と似てくる場合があり、例で示した「食」などはまさにその典型です。発音もsik6(6は声調)と、日本語の音読み「ショク」何となく似ていますね。また、似たような意味を重ねた熟語の順序が逆になることがあります。普通話と比べてみると、

力氣→氣力

介紹→紹介

暴風→風暴

制裁→裁制

などなど。

また、人称代名詞を表す漢字や、「是」「在」「了」などよく使う字も若干異なります。もちろん発音も異なります。

他→(人偏に巨)

是→係 

在→(口編に係)

了→(口編に左)

文法構造の違いも見られます。例えば「私が先にご飯を食べる」という意味の普通話

我先吃飯

となりますが、広東語で喋るときには先ほどの「吃=食」と合わせて

我食飯先

となります。

ただし、非常にややこしいのが、文法も語彙も、実際に文字で書かれる場合にはあまり違いが関係ないということ。広東語は口語メインの言語なので、いざ公式な場面で何かを「書く」となると一般的には普通話の語彙、単語を使います。

フォーマルな文章:普通話の語彙と文法(我是~)

インフォーマルな文章:広東語の語彙と文法(我係~)

発音(漢字の読み方)

漢字の読み方は全く違います。「日本」という漢字を(無理矢理ですが)カタカナ表記で表してみます。

普通話(北京語):日本「リーベン」

広東語:日本「ヤップン」

日本語:日本「ニホン」「ニッポン」

広東語は比較的古い中国語の特徴を残しているといわれていることには先程も触れましたが、発音面でも同様です。日本に漢語を取り入れたのもかなり時代を遡るので、結果的に広東語の漢字の読み方と日本語の漢字の読み方はかなり似ている場合が多いです。

了解=りょうかい(日本語)

了解=liu gaai(広東語)

了解=liao jie(普通話

また普通話(北京語)にない発音というのもあります。代表的なものは、子音の「ng」

や入声の「~t」「~p」「~k」でしょう。

例えば「我」は日本語の「わたし」という意味ですが、その読み方は「ngo」という鼻濁音です。日本語にも実は鼻濁音の「か゚」「き゚」「く゚」「け゚」「こ゚」が存在していて、広東語の「ng」に相当します。

入声も広東語の大きな特徴です。入声とは、「sap」「yik」といった形で現れる語末子音のことで、日本語の「っ」のような感じのつまった音を次の子音を言う直前で止める感じです。普通話では完全に消滅してしまいましたが、広東語以外の方言でも残っている場合があります。

発音(声調)

普通話(北京語)では声調が4種類ありますが、広東語では6種類の声調が存在します(数え方によっては9声あるとされることもあります。漢字の読み方のところでも紹介したような「入声」を含めると3声増えますが、そんなに気にしなくても大丈夫です)。

si1 si2 si3 si4 si5 si6 

声調の種類が多い分、それぞれの聞き分けも曖昧に感じられることが多いと思います。どこまでいっても声調は難しいです。

字体

香港・マカオに限った話ですが、中国本土で使われている「簡体字」ではなく、戦前の日本が使っていた旧字体に近い「繁体字」を使っています。

簡体字(中国):广

新字体(日本):広

繁体字(台湾・香港・マカオ):廣

そもそも広東語は話し言葉なので表記体系というものはありませんが、香港やマカオでは例外的に繁体字を用いた広東語の表記体系が確立されています。広東省でどう表記されているのかは分かりませんが、いずれにせよ簡体字であることは確かです。

発音記号

普通話(台湾では国語)はピンインや注音符号といった発音記号がありますが、広東語にはしっかりとした発音記号が定められていません。

粤ピンやYale式と呼ばれるものがメジャーですが、とにかく定まった発音記号はありません。教科書は単語帳で勉強しようと思っても、書いてある発音記号が全然違うということがよくあると思います。

例えば「一」は粤ピンではjat1、Yale式ではyat1と表記されます。別の発音記号を別々に学んでも混乱するだけなので、もし広東語を勉強するのであれば最初は初心者用教材の表記に沿って覚えておくのがおすすめです。

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最後に

広東語は中国語の方言の中でも話者人口が多く、経済的な影響力も強いのが特徴です。香港好きの人、海外の華人と交流してみたい人などは、普通話よりも難易度は上がるかもしれませんが、挨拶だけでも知っておくと楽しいでしょう。

 

 

【注意点も】DMM英会話ってどんな感じ?レッスンの流れと基本的な内容を徹底解説

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DMM英会話は、僕自身も1年以上愛用しているおすすめのオンライン英会話サービスです。はじめてしまえばどうということはないのですが、第一回目のレッスンを迎える人や、登録しようと考えている人の中には、どういった流れでレッスンが進むのか、などといったDMM英会話の基本的なレッスン内容について知りたいという方も多いと思います。

レッスンの流れ

レッスンの流れは非常にシンプル。基本的には「教材に沿ったレッスン」です。

自己紹介(選択可能)→教材→最後に(約24-25分後)に挨拶をして終了

自己紹介

自己紹介の有無はレッスン予約時に選択可能。すぐにレッスンに入りたい場合は、自己紹介をカットしてしまっても構いません。

自己紹介なしとはいっても、軽く最初に挨拶はします。これは先生にもよりますが、名前を聞かれたり、「調子はどうだい?」的な会話をしてから、すぐにレッスンに入る感じ。自己紹介ありを選択すると、名前や調子だけでなく、趣味は何か、などもっと踏み込んだ会話をすることになります。

教材選択

自己紹介のあとは、教材の選択をします。予約時にもちろんある程度どのトピックをやるのか、などは選択しておきますが、レッスンの際はさらに詳しく番号まで選択。

独自のプラットフォームの仕組みで、生徒のパソコンで教材を選ぶと、自動で講師のパソコンにも反映されるようになっています。わざわざ口で番号やタイトルを伝えなくても、すぐにレッスンが始められるので便利。

教材ベースのレッスンを受ける

教材選択後は、そのまま教材ベースのレッスンがはじまります。何個かのエクササイズが存在するのが基本なので、それを順番にやっていく感じです。25分の間にすべて終わらなくてもそこで打ち切りですし、早めに終わってしまった場合は次のレッスンに続くこともできますし、簡単なフリートークを行う場合もあります。

教材としての「フリートーク」を選択した場合はベースとするものが何もないので、生徒自身で何を話すか決める必要があります。

注意点

レッスン開始時間より少し前にレッスンページに入っておく

レッスン開始の数秒前にはレッスンページに入っておきましょう。通信状況が悪いとレッスンの時間を無駄にしてしまいます。

また、毎回行う必要はないと思いますが、はじめてレッスンを受ける、などといった場合は「レッスン環境チェック」を行っておくのがおすすめ。DMM英会話のメニュー欄から選べます。事前にマイクやカメラがしっかり動くかをチェックしておけば、安心。

ちなみにカメラについては、必ずしもオンにしなければならないというルールがあるわけではありませんが、マナーという点からもつけておくのがおすすめです。詳しくはこちらの記事で紹介しています。

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訂正の有無も選べる

レッスンを予約する際には、訂正の有無も選べます。訂正なしにすると、講師から文法や単語のミスを指摘されることはなく、会話がさえぎられることもありませんが、ミスはわからないまま。逆に訂正をアリにすると、ミスをすることによって会話がいちいち遮られてしまう可能性もあり、一長一短です。

個人的には訂正ありがおすすめ。ミスを放っておくのがよくないというのはもちろんのこと、たとえ訂正ありにしてもすべての発言を完璧にチェックしてくるという先生はほとんどいません。目立つミスがあったときに後から教えてくれるくらいです。

指導法は講師によってバラバラ

レッスンは基本的に教材ベースで進んでいきますが、講師によっては教材にとらわれず、自由に会話をしていく形式を好む場合もあります。

どういったレッスンのスタイルであるかは、講師の評価欄である程度確認ができます。

最後に

DMM英会話は、値段、講師のレベル、教材の豊富さなどどの点からみても多くの人にお勧めできるサービスです。

レッスンの無料体験も提供しており、こちらから登録可能。DMMアカウントを作成して登録することもできますし、GoogleTwitterのアカウントから登録することも可能です。自動で有料会員に切り替わる、なんてことはないので安心してレッスンを受けられます。

詳しい料金体系やプランの仕組みについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

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【中国語初心者】今から勉強を始める方向けにおすすめの本・参考書7選+α(カテゴリ別)

中国語はやはりメジャーな(この言い方はあまり好きではないですが)言語なので、本屋に行けばたくさんの教材が見つかります。

それと同時に、あまりにも本の種類が多すぎて、どれを買っていいかわからないというケースもあると思います。

今回は、これから中国語の勉強を始める人向けに、カテゴリ別に中国語の勉強をするためのおすすめの本を紹介していきます。

まず初めに、今回は本の種類を6カテゴリに分けています。

・発音を学ぶ

・総合的に学ぶ(文法・単語など)

・単語を学ぶ

・さらなる高みを目指す(中級以上)

・試験対策をする

この中で、最初の段階で必要となるのは上三つ。「発音書」「総合書」「単語本」はそれぞれ1冊ずつそろえておくのがよいでしょう。

もちろんいわゆる「総合書」を一冊買えば、発音や単語もそれなりに学ぶことができます。しかし、特に中国語に限って言えば発音は命。おまけ程度に学ぶのでは足りません。発音に特化した本を別に一冊買って読み込むのがおすすめです。単語も同様。総合書の索引らんにある単語一覧では、とてもスムーズには学習できません。

今回はそれぞれのカテゴリで数冊おすすめの本を紹介するケースがありますが、もちろん揃えるのは1冊あれば十分。何冊も買ってしまうのは、どれも中途半端になってしまい逆効果。少ない数の教材から集中して学んでいきましょう。

発音

中国語の発音完全マスター

改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

  • 作者:紹文周
  • 発売日: 2003/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

中国語の発音教材の定番といってもいいのが、この中国語の発音完全マスターです。声調などの基本的な概念はもちろん、日本人にはなじみのない子音母音を口の動きを実際に確認しながら学ぶことができます。

発音は中国語を学ぶでうえで最初の壁になるトピック。声調・子音・母音、どれも欠かすことができません。発音を適当に終わらして文法や単語などを学び始めても、全く意味がありません。

実際に発音を勉強する際には、紙の教材だけでなく、ぜひYoutubeなども活用してみてください。かなり丁寧に発音の方法に書いてあるとはいえ、限界もあります。「中国語 発音」と調べれば、細かい発音の仕方付きの動画がたくさん見つかると思うので、それと一緒に練習してみるのがおすすめです。

総合書

中国語の入門

中国語の入門[最新版]《CD付》

中国語の入門[最新版]《CD付》

  • 作者:山下 輝彦
  • 発売日: 2016/08/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

これ以上ないような地味なタイトルと表紙で、とっつきづらく感じるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。中国語の重要な文法事項が体系的に分類されていて、これ一冊を終わらせれば基本的には文法を網羅したといってもいいでしょう。

短めの例文が中心になっているので、単語を学びつつ、音読して口にも慣らしつつ、勉強することができます。

ただし、一部の文法トピックは簡単なようで感覚的に理解するのは大変です。例えば「就」や「了」など。こういった文法知識は、「覚えよう」とするのではなく、たくさん中国語に触れるうちに何となく「わかってくる」ものです。理解できなくてもあまり心配しないでください。

単語

単語帳として、ここでは2冊紹介します。どちらもHSK(中国語の国際試験)用なのに気が付くかもしれませんが、あまり気にしないでも大丈夫です。

別に試験に向けて勉強するわけでなくても、このHSK4級の1200語のラインというのは一つのいい基準になります。さすがに試験用の教材ということもあって、単語の説明や例文もしっかりとしています。すべての初学者におすすめできる単語帳です。

ちなみにHSKは1級から6級まであって、6級が最上級です。HSKの4級は上から2番ですが、そこまで難しくはありません。頑張れば半年で楽々取れてしまいます。

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HSKの4級というのが、大体「何となく中国語が喋れる」レベルだと思ってください(一つのボーダーだと思います)。

HSK1級~4級トレーニングブック

合格奪取! 新HSK1~4級 単語トレーニングブック

合格奪取! 新HSK1~4級 単語トレーニングブック

 

HSK基本語彙1級ー4級

音声ダウンロード 品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 1級-4級

音声ダウンロード 品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 1級-4級

 

どちらも、1級から4級までの合計1200語をまとめた単語帳です。どちらを選んでも大丈夫ですが、個人的にはHSK基本語彙1級ー4級の方がおすすめです。というのも、HSK1級~4級トレーニングブックの方は、単語がジャンルごとに分類されているものの、レベルがぐちゃぐちゃに入り組んでいます。つまり、1級の単語が来たかと思ったら次は4級の単語、なんてことがあるわけです。実際に使っていた時に少しやりずらかったので、特にこだわりがないならHSK基本語彙1級ー4級の方がおすすめです。

さらなる高みを目指す(中級以上)

中国語の勉強を始めたての段階で手を出す必要は全くありませんが、ある程度慣れてきて、もっともっと勉強したいとなった時におすすめの本を2冊紹介します。

聴読中国語

聴読中国語 (東進ブックス)

聴読中国語 (東進ブックス)

  • 作者:津田 量
  • 発売日: 2008/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

聴読中国語は、いわゆる例文式の単語帳です。各トピックに結構長めの文章がついてきて、そこに出てくる単語を順に勉強していくという感じです。

HSKのような試験対策に直接用いるのにはあまり向いていないかもしれませんが、文章の中で単語を学べる、自然に身についてくる、などのメリットがあります。

出てくる単語のレベルは結構高め。なので先ほど紹介した単語帳をある程度マスターしてから挑戦してみるのがよいでしょう。

口を鍛える中国語

[CD2枚付]新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】

[CD2枚付]新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】

  • 作者:平山 邦彦
  • 発売日: 2017/07/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

こちらはズバリ、中国語版瞬間英作文トレーニングです。瞬間英作文とは、その文字通り、日本語の短い例文を瞬間的に英語に訳すトレーニング。英語のスピーキング能力を鍛えるのに超有効なやり方です。それの中国語版だと思ってください。

中国語を勉強している途中に、「なかなか喋れない」といった壁にぶち当たることがあるかもしれません。そんな時は、この瞬間中国語作文トレーニングで、中国語脳を頭の中に作ってみてください。

試験対策

HSK公式過去問集

中国語検定HSK公式過去問集2級 2018年度版

中国語検定HSK公式過去問集2級 2018年度版

 

最後に紹介するのは、試験対策(HSK)用の教材です。中国語の勉強を始めて間もない段階から試験を意識する必要はありませんが、やはり将来的には受けることになるのがHSK(や、中国語検定)でしょう。

語学学習に試験対策を取り入れるのは賛否両論あると思いますが、個人的には全然ありだと思っています。というのも、間違えなくモチベーションアップにはなりますし、試験に向けて勉強するというのは、ある意味では正しい方向を向いていることになるからです。

もちろんこれらの過去問集は、HSKを受ける予定がなくても役に立ちます。自分の今の中国語のレベルを確認してみるという意味でもお勧めです。

【IELTS CDI】リーディングやリスニングでメモは取れる?コンピュータベースのペーパーベースとの違いまとめ【受けてみた感想】

 

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IELTS CDIは、コンピュータベースのIELTS。2019頃から始まっています。普通のIELTSは鉛筆と消しゴムで紙に書き込む形の、いわゆるペーパーベースの試験ですが、コンピュータ版のIELTSでは、基本的にはパソコン上ですべてが完結します。

今回はIELTS CDIで、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4つの種類のテストと、また全体の流れにおいて、ペーパーテストと異なる点を自分の実体験から紹介していきます。

全体の流れ

日程によって試験の流れは変わると思いますが、僕が実際に受けた際はこのような流れでした(飯田橋British Council)。

午前

・スピーキング(20分程度)

休憩(いったん解散)

午後

・リスニング(30分)

・リーディング(60分)

・ライティング(60分)

CDIを受けている人数自体がまだあまり多くないので、ペーパーベースの試験のように何十人も同じ会場に集まって、一緒に荷物をしまって、といったような作業はありません。

スピーキングは個人個人で時間も分かれているので、ほぼ一対一の受付のような感じ。午後のリスニング・リーディング・ライティングもかなり少人数です。

受付~試験まで

試験は一度始まってしまえば指示に従うだけですから、受付あたりの流れを少し細かく紹介していきます。

1.受付エリアで呼ばれるのを待つ

2.パスポート以外の荷物を預ける

3.登録作業(指紋登録、結果の郵送先を記入、など)

4.手荷物検査

5.試験の部屋へ

スピーキング・リスニング・リーディング・ライティング共通で、基本的には飢えのような流れです。受付エリアで待っていると名前を呼ばれるので、ロッカーのある部屋に行き、パスポート以外の荷物を預けます。その後はパスポートを以って事務的な登録作業を済ませます。本人確認、指紋登録、結果の郵送先の記入などが含まれます。登録作業を終え、手荷物検査を済ませたら、試験の部屋に向かい、試験開始です。

リーディング

リーディングは、「コンピュータベースの方が解きやすい!」とは少なくともおもいませんでした。コンピュータベースのメリットも多いのですが、そこまで解きやすさに影響したか、というと微妙なレベルです。ただ、コンピュータベースだからといって、解きずらい、わかりずらい、などと思ったことはありません。IELTSが公式の動画をYoutube上で公開しているので、そちらも参考にしてください。。

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問題と文章が同時に見れる

ペーパーベースの場合は、文章を読んで、その次のページに問題がある、という形式なので、問題を読んで、文章に戻って、というのを繰り返す必要が。ただし、コンピュータベースでは、画面の左に文章が、右に問題、といった形になっています(動画にある通り)。なので、問題と文章を常に同時に確認することができます。

コピペ可能

リーディングでは、たまに文中からの言葉を直接抜き出せ、というような問題がでてきます。ショートカットキー(Ctrl+C/Ctrl+V)を使ってコピペをすることが可能なので、スペルミスなどの心配をする必要はコンピュータベースの場合はなくなります。

目はかなり疲れる

ただし、60分間ぶっ通しで英語の長文3題をコンピュータ上で読み続けることになるので、かなり目は疲れます。

様々な機能がある

重要な個所に線を引いたり、メモを残したりする機能があります。これは、紙で文章に線を引けたり、文章に書き込んでメモ出来たりするのをできる限り再現しようとしたものだと思われます。僕はもともと線を引いたり、メモを書いたりはあまり得意ではないのであまり使いませんでしたが、普段から文章に書き込みをする人は役立つかもしれません。

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メモは取れる

メモは、実は自由に取れます。パソコンにログインする際に、ユーザー番号やパスワードの書かれた用紙を渡されるのですが、その用紙の余白の部分は自由に使っていいことになっています。

リスニング

リスニングについては、実際に受けるまではペーパーベースの方がやりやすい、と聞いていたので少し心配でしたが、実際にはそんなことはありませんでした。

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ヘッドホンで聞ける

ペーパーベースの場合は、会場にあるスピーカーで音声を聞くことになります。雑音も入りますし、何より問題になるのはスペルを書き取る問題のときです。該当箇所が読まれたときに受験生の鉛筆が一斉に動き出すので少し焦ってしまいますし、あまり落ち着いて受けることができません。

ただ、コンピュータベースの場合は一人一台のヘッドホンが与えられます。雑音が入る心配もなければ、周りの人の出す音も気になりません。音量も自由に調節可能です。

10分間の書き写しタイムがない

コンピュータベースの場合、一つデメリットがあるのは確かです。とういうのも、ペーパーベースの場合はリスニングテストの最後に答えをまとめて書き写す時間があるのですが、コンピュータベースだとその時間がありません。普段は最後にまとめて書き写していた方は、リアルタイムで答えを入力していく方法に慣れる必要があります。一応、最後に2分間の見直し時間がありますが、2分と10分では大きな違いです。その代わりといっては何ですが、問題ごとの感覚は大きくなっています(毎回答えを確認する時間がある)。なので、実際に余裕がないかと言われたら気になるほどではありませんでした。

メモは取れる

一番心配されがちなのはメモを取れるかどうか、ですが、その点については全く心配いりません。リーディングと同様、ログイン情報の書かれた紙が試験前に配られ、その紙の余白を自由にメモ用紙として使うことができます。

ライティング

一番コンピュータベースとペーパーベースの違いが大きいと感じたのは、ライティングです。リスニングの場合は若干コンピュータベースがやりにくいと感じましたが、ライティングは圧倒的にコンピュータベースの方がやりやすいです。理由は3つ。

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タイピングできる(手書きより速い)

まず第一に、ある程度タイピングの早い人であれば、間違いなく手で書きこむよりも速く文章を打てます。これはかなりの時短につながります。

文章の修正(削除・コピペ)も簡単

また、文章の修正も簡単です。ペーパーベースであれば、例えば文章の一部を削除したいときには消しゴムを使って消す必要があったりしますが、コンピュータベースであればDelete一発です。紙を汚すかもしれない、などと悩む心配もありません。また、文章の位置を入れ替えたい場合など、ペーパーエースだと簡単にコピー&ペースト、というわけにはいきませんが、コンピュータベースであればショートカットキー(Ctrl+C/Ctrl+V)で簡単です。

文字数カウント機能付き

ある程度の文字数を書くことに慣れている人は問題ないかもしれませんが、手書きの場合は自分が何文字書いたのかをいちいちチェックして確認しなければいけないことがあります。コンピュータベースの場合は、文字を打つたびに自動で文字数を確認してくれるので、その手間が省けます。

スピーキング

スピーキングに限っては、コンピュータベースとペーパーベースでの違いは全くありません。

パート1:日常会話(以下は例)

・What is your full name?

・What do you do in your freetime?

・Do you think it is important to have confidence in yourself?

パート2:1~2分のスピーチ

・Describe a place you want to visit in the future

パート3:ディスカッション

・What are some important factors to consider when choosing a travel destination?

どっちがおすすめ?

実際に受けてみて持った感想をまとめると、以下のような感じです。

・リーディング:特段解きやすいということはない

・リスニング:解きやすい(ヘッドホンが便利)

・ライティング:かなり楽になる(スコアに差が出てくるレベル)

・スピーキング:差はなし

ライティングは明らかにコンピュータベースの方が有利です。それに対してリスニングとリーディングは論争になりそう。普段から問題にメモを書き込んでいる方は少し慣れないかもしれませんが、そうでなければCDIのメリットも大きいです(特にリスニングのヘッドホンや、リーディングで文章と問題が同時に見れる機能)。

それ以外は、ある程度パソコンでの作業に慣れている人(タイピングがある程度速い人、長時間画面を見続けることが苦でない人)は、CDIを選ぶのがおすすめです。逆にタイピングに慣れていなかったりすると、CDIのメリットがデメリットになってしまうので、ペーパーベースを選ぶのが無難。

ただし、今回挙げた実際に問題を解くうえでのメリット以外にも、他にもいくつかCDIにしかない利点があります。

たとえば、CDIの場合は、結果の判明が試験日から3~5日とペーパーベースの試験に比べてかなり早いです。また、まだまだ受験人数が少ないので、予約を取るのも比較的簡単ですし、スピーキングの日時を指定できたりもします。

ただし、注意点として、現段階ではCDIは全国どこでも受験が可能なわけではありません(今の段階では東京のみ)。なので、自分の最寄りの会場がCDIに対応しているかはチェックが必要です。

【中国語】個人的におすすめな中華圏の歌/アーティスト10選+3選【ヒット曲】

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語学学習の手段として、現地の言葉で歌われている楽曲を聴いてみる、というのはかなりおすすめな方法です。「何をうたっているのか理解したい」という、学習を進めていくうえでのモチベーションにもなりますし、なにより、言語の音に慣れることができます。今回は、中国語を学習するうえで、ぜひ聴いてみてほしいおすすめの歌10選と、それとは別に、有名なアーティストを3人紹介していきます。今回紹介する曲は、中国大陸だけでなく、台湾やシンガポールなど、アジアの中華圏発の楽曲も含まれていますが、どれも普通話で歌われています。香港で人気の、広東語の歌を聴いてみたいという人は、別の記事を確認してみてください。

おすすめアーティスト3選

Mayday/五月天

Mayday五月天)は、台湾のロックバンドです。個人的には、最も日本人好みの曲調だと思います。


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Jay Chou/ 周杰倫

Jay Chou周杰倫)も、台湾出身の歌手。


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JJ Lin/ 林俊傑

JJ Lin (林俊傑)は、シンガポール出身で、またも台湾で活躍している歌手。


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おすすめの歌10選

那些年 (胡夏


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サビが癖になる一曲です。日本の曲はサビが印象に残る曲が多いと思いますが、那些年も同じような感じ。これ、調べてみると、作曲したのが日本人の方のようです。「那些年,我們一起追的女孩(あの頃、君を追いかけた)」という、2011年の台湾の映画の主題歌となっています。

刻在我心底的名字(Crowd Lu)


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2020年に台湾で公開された同名の映画の主題歌です(映画も素晴らしいのでぜひ見てみてください)。とてもやさしく、ゆっくりとしたメロディです。

我不願讓你一個人 (Mayday)


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「我不愿讓你一個人」とは、簡単に言えば、「一人にしない」といった意味です。他の多くのMaydayの楽曲と同じく、恋愛の話です。ちなみに、「人」は「ren」と「zhen」の中間のような音で発音されており、癖になります。

知足 (Mayday)


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こちらも、Maydayの代表曲のひとつ。「知足」とは、すなわち「足るを知る」、これ以上何も望まずに今あるものに満足する、といった意味です。とてもやさしいメロディと歌詞です。

一路向北 (Jay Chou)


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Jay Chouの代表曲の一つです。ベースラインが美しく、耳に残ります。

那些你很冒險的夢 (JJ Lin)


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こちらは、JJ Linの代表曲の一つ。切ないラブソングです。優しいピアノのメロディラインが特徴的です。

遇見 (Stefanie Sun)


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2003年と、少し古めになってしまいますが、こちらも美しいギターとピアノのメロディラインが印象に残る一曲です。

大魚 (周深)


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大魚を歌う周深は、中国大陸出身の男性アーティスト。どこまでも響き渡るような高音が特徴的です。2016年の中国のアニメ映画「紅き大魚の伝説」で使用されています。

那女孩對我説 (黃義達)


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中国語の楽曲としては珍しく、サビが印象的な一曲。歌声の力強さも特徴的です。

你,好不好(Eric Chou)


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你,好不好とは、「お元気ですか」といた感じの意味です(你好-不好ではありません)。滑らかで優しいメロディが耳に残ります。

歌詞を理解しながら聞く必要はある?

ありません!!音楽を聴くことをあまり語学の学習と関連づけない方がよいです。音楽を聴くのは、中国語勉強するためではなく、音楽を楽しむためです。中国語の向上につながる、というのはあくまで副産物であり、主目的ではありません。もし、どうしても単語の意味や発音を知りたい場合には調べるのをおすすめしますが、歌詞一つ一つを聞き取ろう、理解しようなどと考えると疲れてしまいます。あくまで娯楽として楽しむことをおすすめします。

 

 

【IELTSリーディング対策】リーディングの解き方と知っておくと便利なコツ

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IELTS Reading (Academic) の概要

IELTS Reading test は60分間の試験です。大問は3つあり、合計3つのパッセージを読む必要があります。問題は全部で40問。1パッセージあたり10問から15問の計算です。

取り扱われるパッセージは、アカデミックなものが多めです。広告や手紙など、他の試験でありがちな題材は出てきません。ただし、アカデミックといっても専門的な知識が要求されるようなものではないので、安心してください。

点数とスコア

知っている方は読み飛ばしていただいてかまいませんが、IELTSは9段階評価(バンドスコア)試験で、0.5点刻みで点数がつきます(つまり、満点9点の一つ下は8.5、そのまた一つ下は8)。40問のうちどれだけ正解したかに応じてバンドスコアが与えられます。

正解数 バンドスコア
39-40 9
37-38 8.5
35-36 8
33-34 7.5
30-32 7
27-29 6.5
23-26 6
19-22 5.5
15-18 5

上の表を見てもらえばわかるように、満点スコアを取るためには全問正解または一問ミスが条件。逆に7割程度あっていれば7はつきます。リーディング(およびリスニング)はライティングやスピーキングに比べてかなり高得点が狙いやすいはず。

解き方の基本

リーディングの解き方は人によってばらばらなので正解はありませんが、今回はおすすめのやり方を一つ紹介します。

①最初の1分:スキミングと問題確認

②次の5分:文章を一通り読む

③残り時間:文章を読み直しつつ問題を解く

時間配分については、当たり前ですが早ければ早いほど良いでしょう。詳しくはこちらの記事で紹介しています。

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スキミングと問題確認

問題を実際に解き始める前にしておくと後々楽になるのがスキミングと問題確認です。スキミングをするかしないか、質問文を最初に確認するかしないかはかなり個人の趣向に依ります。「最初から問題文を読んでいく派」であればそのままでも全然大丈夫です(逆に無理にスタイルを変えてしまうと大変かも)。ただ、個人的にこれら2つはとてもおすすめなので、簡単にやり方を紹介します。

スキミング

スキミングとは、実際にじっくりと文章を読んでいく前に全体を大まかに目を通し、どのような内容が書かれているのかを把握することです。

例として、こちらの練習問題(https://www.ielts-exam.net/ielts_reading/992/)を使ってチャレンジしてみましょう。タイトルからもわかるように、蒸気機関の歴史について説明している文章です。実はタイトルの確認も結構重要。この場合は何かの歴史についてだとすぐわかるので、基本的には時系列順の記述だろうと予想できます。

スキミング中にチェックすべきは最初の文章。例えば第一段落の最初を見ると、The first steam-powered machineということで、蒸気を利用した機械の最初の発明について述べていることが分かります。続いて第二段落ではその数年後に発明された改良版の話、第三段落では「The most important improvement...」とあることから、何かの重要な転換点について述べていることが分かります。こんな感じで最後の段落まで軽くチェック(慣れれば20秒くらいでいけます)します。

これは絶対に必要なステップではありませんが、やっておくと便利。というのも、夢中で英文を読み進めていくと、「あれ今何話してるんだっけ」となることがたまにあります。それを防ぐために有効な方法です。

質問の確認

質問文をすべて読み込む必要はありません。どのような質問のタイプか、だけを確認しておきます。IELTSのリーディングで問われる問題の種類は、大きく分けると次の4つになります。

正誤問題(+Not given)

質問文が文章の内容と一致する場合はTrue、一致しない場合はFalse、与えられていない場合はNot Givenを選びます。

穴埋め問題・抜き出し問題

内容要約が穴埋めになっていて、問題文から適切な単語を抜き出して答えるという形式です。穴埋めでなく、個別の問題に対して抜き出しで答える場合もあります。

見出し選択

選択問題の中でも特に注意したいのが、見出し選択の問題です。問題文の文章があらかじめいくつかの段落に分けられていて(A~Gなど)、それぞれの段落に合うタイトルとアルファベットをマッチさせます。

その他の選択問題

いくつかの選択肢の中から本文中の内容に合うものを選べ、といったような典型的な選択問題や、見出し選択と似ているようでちょっと違う、○○が説明されているのはAからGのどの段落か選べ、といった問題が出されます。

これらの質問のタイプの違いを知ったうえで、文章を読み進めていきます。

こちら(https://www.ielts-exam.net/ielts_reading/992/)は先ほど例として紹介した文章の質問文ですが、Question 1-7 では科学者の名前と発明を一致させる問題、Question 8-12 では蒸気機関の発明についてのフローチャートの穴埋めがあります。これらを確認しておくことで、科学者の名前とそれぞれの実績についてチェックしておくとよい、などといったことが分かります。何も知らずに問題文を読み進めて、後からそれぞれの発明を読み直すのよりも時間も最終的には節約できます。

②文章を一通り読む

全部を同じ時間かけて読む必要はなありません。個人的に「読み飛ばす」のはリスクもありおすすめしませんが(そもそも速読力を鍛えれば読み飛ばす必要もなくなります)、すべてを同じ比重で読むのもおすすめしません。

コツ:時間のかかりそうなところは軽く読む程度でOK

こちら(https://www.ielts-exam.net/ielts_reading/992/)は先ほどと同じリンクの文章ですが、最初の段落ではひたすらに最初の蒸気動力機械(?)の仕組みを解説しています。

この段階ではこの情報がのちのち必要になるかは分かりませんが、イメージしずらい単語が多く、時間を取られそうになる部分です。ここで時間を取られるわけにはいきません。ということとでここは軽く流して、次に進むのがおすすめです。

ただし大切なのは、ここの部分で「最初の蒸気動力機械の仕組みの解説をしている」と覚えておくこと。もし仮にこの部分が問題に出たら、まだ時間はたっぷりあるので戻って読み直すだけです。

また、読み始める前に質問の確認とスキミングをしているはずです。なので、質問の内容に合わせて力を入れて読む部分を変えることもできます。先ほども少し触れましたが、今回の文章では科学者それぞれの実績に注意して(マーキングなど工夫して)読み進めます。この段階でポイントになってくるのが、速読力(スピーディーに、かつ正確に内容を理解する力)です。詳しくはこちらの記事で勉強法について紹介しています。

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③残り時間:文章を読み直しつつ問題を解く

文章を一通り読み終わったら、残りの時間でやるべきは文章を読み直しつつ、問題を解くことです。その際、先ほどの質問の確認とスキミング、そしてそれらに合わせた読み方をしていたおかげで、どこを読み直すべきかがすぐにわかる、というのがポイント。

コツ:問題は基本的に時系列順

IELTSの問題は基本的に時系列順に出てきます。要約の穴埋め問題などでも、文章に出てくる順番に穴埋めも並べられていると思ってください。

なので、最初の方の問題で最後の段落が話題になることはありませんし、その逆もありません。時系列順であるということを知っておけば、答えの含まれている段落を探すのも簡単になります。例えばもし一問目は分かって、二問目は分からないけど三問目は分かる、といった場合は、二問目の答えが含まれているエリアをかなり絞ることができます。活かされる場面は少ないかもしれませんが、知っておくと便利な知識です。

コツ:単語の言い換えは頻出

IELTSで頻出なのが、単語の言い換えによる出題です。もちろん単語の意味を別の英単語で答えさせるようなストレートな問題ではありません。よくあるのは、質問の文章が問題の文章と少し違った表現を用いているというパターン。その場合は質問の文章に含まれている単語を問題文中から探そう、などとしてはいけません。別々の表現をしているけど同じことを指している、と気づく必要があります。

これといった対策法があるわけではありませんが、何だかんだいって一番有効だと思うのが、しっかりと単語の知識を身に着けることです。IELTSに向けた単語の勉強法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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最後に

IELTSのリーディングは、少しひねった問題も多いものの、決して太刀打ちできないような難易度の試験ではありません。受験者が苦手にしやすい部分の対策法やテクニックについては、こちらの記事でも紹介しています。

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